わが家の番犬が亡くなった。血統書のビーグル犬は、三年前にこの地区の迷子動物保護センターから引きとられてきた犬だった。以前飼っていた柴犬が亡くなってから、どうしてもペットの犬がほしくなって飼うことになった。しかし、今回は飼う為の条件がついた。それは飼い主が年齢的にも無理がきかないこともあって、子犬を飼うわけにはいかなかった。そこで成年の犬を飼うことにした。そして、三年を迎えるころに病気が出現した。癲癇発作を起こしたのだ。そして、度重なる発作を繰り返してから、先月に入って直ぐに、全く食事も取らなくなって三日後に亡くなってしまった。
翌日になって、ペットの葬と供養をしてくれる動物福祉センターというところに電話を掛けた。そこはわが家の犬や猫たちが葬られてきた、霊園がある動物専門のお寺さんだった。翌日になると車で引きとりに来てくれた。家では丁度良いサイズのダンボール箱にパンパースを敷いて、その上に犬の亡骸を安置した。その前に線香とロウソクを灯して家族は思い思いにご焼香をしていた。犬の体重は十キロほどで、費用は一万円と引き取り料二千円の計一万二千円になった。我が家の動物たちは、全て合同葬のほうにお願いをしているので、遺灰は合同供養塔のほうに葬られた。
この霊園では、会員制の特別納骨堂や個別納骨堂、それに個別墓地もあって、その他に共同墓がある。いずれも永代使用料は無料になっていて、お返骨ができる特別葬と個別葬もある。そして、毎年定期的な法要があって、そのための案内が送られてくる。その法要は、一般の人間さまが行うセレモニーホールの葬儀場で行われていて、それは我われ人間さまが亡くなった時に執り行なう、葬儀のための法要と、寸部も違わないスタイルで行われる。祭壇の両脇には、猫と犬を花で形作ったものが飾られていた。